膝の内側の痛みの3つの原因と3つの対処法

2018/04/03 17:57

当院への膝の内側に痛みが出て苦労している方の相談件数はとても多いです。膝の内側の痛みの原因には、スポーツ外傷や日常生活での身体の使い方の癖による継続的な負荷など、様々な理由が考えられます。

 

今回は、そんな膝の内側の痛みの原因となる3つの疾患と、4つの対処法をご紹介していきます。膝の内側の痛みで、競技の継続に悩んでいるスポーツ選手や、自力歩行に不安を覚えるお年寄りやその家族の方などに、参考にしてもらえればと思います。

 

 

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膝の内側の痛みの3つの原因

【疾患①鵞足炎(がそくえん)】

鵞足炎とは膝のスポーツ障害の一つで、使い過ぎで起こる筋肉や靭帯の炎症です。ランニングやジャンプ、急な方向転換などで疲労が蓄積し、痛みとして出てきます。鵞足とは、膝の内側で筋肉が集まっているところで、縫工筋(ほうこうきん)・薄筋(はっきん)・半腱様筋(はんけんようきん)の腱が集まり、鵞鳥(がちょう)の足の様になっていることに由来します。

 

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『標準整形外科学』より❜

 

鵞足には骨との摩擦を防ぐ滑液包があり、この滑液包の炎症や鵞足の腱自体の炎症を鵞足炎と言います。

 

通常、スポーツなど膝を酷使した後に膝の内側から膝下にかけて痛みが現れ、症状が進行すると歩行や階段の昇降時に痛みが強まります。重症化すると安静時でも痛みを感じるようになります。腫れは軽度かないことが多いようです。

  

また、普段あまり運動をしない人がランニングなど膝に負担がかかるスポーツを急に始めた場合や、X脚など下肢の関節に歪みがある人などは発症しやすい疾患です。

 

 

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【疾患②靭帯損傷】

膝が外側に曲がり過ぎないように、膝の内側で膝関節の可動域を制限している内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)の損傷です。これも膝の内側に痛みを起こしやすいスポーツ外傷です。ジャンプの着地や急な方向転換で起こります。

 

損傷して3週間くらいの急性期には、可動域の制限や腫れが起こります。徐々に痛み、腫れ、可動域制限はいずれも軽快してきますが、損傷の仕方によっては膝の不安定感を覚えるようになります。これは下り坂やひねり動作の際に生じることが多いです。不安定感を放置しておくと、新たに半月板損傷や軟骨損傷などを生じ、慢性的な痛みや腫れが起こります。

 

 

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【疾患③内側半月板損傷】

半月板は膝の衝撃を和らげる機能があり、内側半月板と外側半月板があります。内側半月板損傷は、スポーツでの急な動きや加齢での組織変性で、内側半月板が傷ついた時に起こる疾患です。

 

膝の内側の機構的に、前述の内側側副靭帯と内側半月板、そして前十字靭帯は直接的に繋がりがあるので、一緒に損傷してしまうことも多いです。

 

内側半月板損傷では、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じます。損傷がひどい場合には、膝に水が溜まったり、急に膝が動かなくなり痛みで歩けなくなります(ロッキング)。損傷の度合いや症状の経過によっては、手術が行われることもあります。

 

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膝の内側の痛みの4つの対処法

【対処法①整形外科・鍼灸マッサージ】

膝が痛い時は、膝関節の安静を保って負荷がかからないようにすることが重要です。痛みが強い場合は、生活に支障をきたしたり、精神衛生上良くないので、整形外科では痛み止めが出されます。

 

また痛みにより筋肉が必要以上に緊張をすることで痛みを増幅していることもあるので、、鍼灸マッサージなどで血行を良くして、筋肉の緊張を弛めることも症状の緩和に効果があります。

 

【対処法②テーピング・サポーター】

膝関節の安定を図るには、テーピングやサポーターが有効です。テーピングやサポーターで痛みの出る方向への関節の可動を制限すれば、患部への負担を減らしながら活動することができます。

 

サポーターは装着に技術や知識を必要とせず、自分でもつけやすいのが特徴です。ゴムが入った布で関節を保護することができるため、繰り返し使用ができ、細かな調整を行うこともできます。

 

テーピングは運動レベルや体格に合わせて補強ができるので、サポーターよりもより優れた固定力や個々に合わせたフィット感があります。

 

【対処法③サプリメント】

グルコサミンとコンドロイチンは関節のスムーズな動きを可能にする効果があるとして、そのサプリメント摂取は膝の痛みの対処法や予防法としてお馴染みです。実際に良くなったという人もいると思います。

 

しかしこれらはあくまで「サプリメント=健康補助食品」です。薬事法に基づき医者から処方される薬とは違い、効果がはっきりあるとは言えないものです。サプリメントだけを飲んでおけば大丈夫ということはありません。

 

整体での対処

【①筋肉の緊張の緩和】

当院では血行改善の即効性がある炭酸ミストや、痛みの出る部分に発生する活性酸素を無効化するPCシリーズ(水素ケア)を使用しながら、筋肉の緊張をほぐしていきます。鵞足を形成する縫工筋・薄筋・半腱様筋の緊張が取れるだけで、痛みのレベルが下がります。緊張しやすい筋肉に合わせて、ご自宅でできるストレッチや炭酸足浴の作り方もご説明致します。

 

 

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【②インソールの製作】

当院でお作りしているオーダーメイド矯正インソールは、膝の関節を始め、下肢の関節の歪みを正しく矯正します。これにより膝に負担をかけやすい立ち方・歩き方が改善され、膝に負担をかける動作の癖が解消されます。これに付随して、正しい靴の選び方・履き方や正しい歩き方・立ち方の指導をすることで、痛みの悪化・再発を防止します。

 

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まとめ ~膝の内側の痛みの3つの原因と3つの対処法~

以上、膝の内側の痛みの3つの原因と3つの対処法のご紹介でした。

膝の痛みは、ほとんどが生活習慣や動作の癖による負担の蓄積や外傷が原因です。外傷の場合は自然治癒を待たねばなりませんが、関連する筋肉が過緊張状態になり痛みが増幅している場合があるので、サポーターやテーピングを使って痛い方向に関節が曲がらないようにしたり、鍼灸マッサージで筋肉をほぐすと、筋肉の過緊張による余計な痛みが和らぎます。

 

痛みが長引く場合は、信頼できる専門家に相談しましょう。

 

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参考文献~膝の内側の痛みの3つの原因と3つの対処法~

 

『標準整形外科学』 監修:中村利孝・松野丈夫 編集:井樋栄二・吉川秀樹・津村弘 (医学書院) 

『ランナーのための痛み解消クリニック』 監修:南出正順・金哲彦 (枻出版)

 

 

<足から歪みを防ぐフットマスター整体>

流カイロプラクティック院

埼玉県越谷市越ヶ谷1-16-12

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