【リハビリ】元の歩き方に戻りたい
70代男性：脳梗塞で右半身麻痺
・歩き方を元に戻したい
・整形外科のリハビリで「ここまで戻ったのだからいいでしょ？」と言われて不信感
・完全に元に戻すのは無理でもできることはやりたい
・できたら趣味の卓球の試合に復帰したい
頑張らない
とてもリハビリに熱心な方で、身体の機能の回復には筋トレを中心に「やっている感」が欲しい様子。
しかし神経伝達が混線しており、目的の部位を動かそうとするとアクセルの筋肉とブレーキの筋肉の両方に力が入ってしまい、動かせるものの動きが遅く感覚も思いらしい。
またそのようないわば「筋トレ」的なエクササイズばかりをやってきたので、力みやすい癖がついていた。
そこで可動域を目一杯動かすのではなく、力を抜いて頑張らずに動かせる範囲で動かすように宿題を課した。
これが功を奏し、1週間で関節の可動域に変化が見られた。ご本人も疲れにくくなったし、身体も軽いとのこと。
人によって麻痺の仕方は違うだろうが、このようなケースの自分の勉強にもなりました。
DNAconnectで神経接続し５年ぶりのジャンプ！
EKアジャスターを使った脳と目的部位の神経接続を促す施術が、この方のお体にはマッチしているのではと思い行ってみると、やはり拘縮部位の力が抜けて関節が軽く動かせるようになった。1回の施術で5年ぶりのジャンプができるようになり、大きな手応えを得た。２週間後に来てもらっても、ある程度の可動域は確保できており、自転車（三輪）での当院との行き来もみるみる楽になってきているとのこと。ジャンプも高くなり、連続でジャンプをして反復横跳び風の動きもしてくれた。
腸骨筋・大腰筋だけはなかなか脳からの指令が届かないようで、太ももが上がりが悪い。
倒れた直後のリハビリ開始当初は、手指が動くイメージをして「動け！動け！」と念じたら、急に動くようになったとのこと。脳からの神経伝達の電気信号が大きく強いものになれば、不可逆的と思われる状態でも改善するのではないかと思う。
これにはご本人も納得されているので、お身体の声を聴きながらエクササイズなどの工夫をしていきたい。
膝抜き動作を指導
ここまでの回復に自信を持たれ、思い切って念願だった卓球の試合に出てみるものの、右足の横への俊敏な動作が出来ず惨敗。
瞬発力が必要とされる反射的動作の場合は、動作のアクセル筋肉とブレーキ筋肉が両方働いてしまう反応が出てしまう様子。
卓球の構えをしてもらって動作を再現してもらうと、右足の力が抜けない。
そこで古武術の膝抜きの概念をお伝えして、練習方法をお伝えした。「やっている感がない」と戸惑っている様子汗
しかし2週間後に来院した際は、横への俊敏な動きが少しできるようになってきた。右足の膝抜きだけでは足が動かなかったが、左足の膝抜きも意識したら動かせるようになったらしい。
よく見ると、少し左足に負担がかかっているかもしれず、膝痛や股関節痛のリスクがあるかもしれないが、全体的な動きが良くなってきたので、追々修正していくように相談していこう。
膝抜きを覚えたことは、他の動作への応用も可能なので大きな収穫なのではないかと思う。
地面からの反発力をもらう
歩きのフォームがどうしても左右差が出てしまうのを何とかしたいとのこと。
ウォーキングフォームを見ると、麻痺側の右側は筋肉で無理やり持ち上げている感じ。
壁などを使い、左足の裏で地面を押すイメージで反発力を受け取り、右足を持ち上げて前に出す力に変換するように指導。
最初は戸惑っていたが、うまくいった時に想像以上に足が軽く持ち上がって前に出たので、大喜びでお帰りになられた。
2週間後に来院すると、歩幅が驚くほど広くなり「速く歩けるようになった」と笑顔で仰っていたのが印象的。
「地面から反発力を得る」という発想は、ベッドからの起き上がりや、椅子からの立ち上がりなどに自主的に応用し始めて、かなり生活の質も向上したそうでとても良かった。
必ず宿題をやってきて疑問点は聞く
何だか学校の教えのような見出しだが、この方の凄いのは宿題を出すととことんやってくること。そして、次回に来た時にはできなかったところはなぜできないのかや、帰ってやり込んでみて出てきた疑問点、応用方法などを質問・提案してくるところ。
この努力があったから、ここまで回復したのだと思う。
いつも動きの改善を実感すると、笑顔で「ありがとう！」と仰られるがこちらが学んでばかり。あの笑顔はより良い効果的な施術やリハビリ方法がないか、頑張る糧になります。
水素吸引
水素吸引は細胞を元気にする効果があるので、並行して行うと相乗効果が出ると思ったが、１回吸ってピンとこなかったようで継続はなし。
こちらは私も勉強し直して再度勧めてみたい。
オーダーメイド矯正インソール
右足足底筋の拘縮をオーダーメイド矯正インソールが伸ばす形になるので、インソールを入れて靴で歩く時が一番歩きやすいとのこと。
※施術効果・感想は個人差があります
